自然科学は自然の実態とその中にある法則を探求する学問です。科学というものは、自然にもともとある実態や法則を発見したものと思われているかもしれませんが、科学は単に客観的な事実の積み重ねというだけではありません。自然の実態を見つけたといっても、それは人間が科学という眼を使ってみた実態です。人間が見つけるという意味で、科学が明らにしているのは、自然そのものというより、人間がある見方で自然をみた場合の自然の姿です。ある見方とは、科学の知識の体系、その時代の共通認識を土台に、人間の自然現象を感じる感覚によってつくられるものです。
科学の見方によって、多様な自然現象から対象を切り出し、仮説を検証するための実験、因果律による思考といった方法によって、自然現象から認識を抽出します。この認識の積み重ねが、時代ともに科学の体系となっていきます。
科学的な説は「手でつくり、頭で考える」という試行錯誤の中から「少なくとも、何がいえるのか?」という研究する人の主体性があってはじめて、つくられるものです。最後は客観的な事実が生まれるけれども、「どういう見方をするのか?」、「なにがいえるのか?」、科学を生み出す原動力は主観的なものです。natural science 学会では、研究成果のみならず「人が原動力となっている科学」のプロセスを見える形にすることを目的としています。
一方、科学者は、いつの時代も社会との関係性を構築する努力をすることによって、その存在意義をつくってきました。専門分野での成果発表にとどまらず、より広い学問領域の中での発表し、さらに一般的な層に対しても研究発表をすることで「科学とは、なにか」を提示することが重要です。
そうした科学と社会の関係性の構築のために、様々な分野で研究を行う研究者が、他分野の研究者でもその研究の意味を理解できるように発表する場として、これから研究を始めようという高校生・大学生の「科学って、そもそもなんだろう?」という問いかけに答える場として、本学会を開催します。自然現象に対して、研究者が主体的な見方を提示し、「こんなことが面白い」を共有し、主体的な興味から始まる科学のプロセスを明らかにすることができれば、専門外の研究者に対してであっても、専門の知識を持たない人々に対しても、面白さは伝わるはずです。
この学会での発表を通じて、自分の研究をより広い学問領域でとらえなおし、研究に対するモーチベーションを見つめなおす機会になれば、幸いです。また広く一般的な層に対しても研究発表することで、科学者が今の社会の中で、どのような役割を果たすことができるのかを考える機会になればと思います。そして一方で、自然現象を探求する科学者像が、広く一般に実感できるものとして体現できればと思います。
【委員長】
林 叔克(NPO 法人 natural science 理事、 東北工業大学特別研究員)
【副委員長】
大野 誠吾(NPO 法人 natural science 理事、理研研究員)
【委員(学会へ行こう!メンバー)】
結城麻衣(東北学院大学)、八重樫和之(東北大学)、佐瀬一弥(東北大学)、田村友里恵(東北学院大学)
本川達雄 (東京工業大学 大学院生命理工学研究科 教授)
沢田康次 (東北工業大学 学長)
今村文彦 (東北大学院工学研究科・工学部 災害制御研究センター 教授)
佐々木俊三 (東北学院大学教養学部 学部長)
湯本良次 (東北学院大学榴ケ岡高等学校 副校長)
菅原研 (東北学院大学教養学部 准教授)
Magnus Ullner (スウェーデン王立ルンド大学 講師)
東北工業大学学長、東北学院大学教養学部、ルンド大学理学部物理化学科、日本ナショナルインスツルメンツ株式会社、東北大学大学院工学研究科 災害制御研究センター
開催概要・目次
本川達雄さん講演
サイエンスライブ
環境を考える科学教室
「すべらない」を体感しよう!
見える光・見えない光のダブルで発電しよう!
蒲鉾を揚げた油でバイオディーゼル燃料をつくろう!
]技術の司令塔・プログラミングを体験しよう!
バラ科の果物の秘密にせまろう!
宮城の米粉をつかったおかしをつくろう!
アイディアがどんどん出てくるゲームをしてみよう!
磁石を知ろう!永久磁石をつくろう!
いろいろな場所の二酸化炭素をはかってみよう!
仕込み水で淹れたコーヒー(有料)
酒粕スイーツ各種(有料・数量限定)
日本物理学会での発表内容
来場者アンケート集計結果