【日時】 7月11日(日)10:00〜11:00
【会場】 東北大学川内北キャンパス(詳細場所調整中)
【演者】 西澤 潤一 氏 (前首都大学東京学長、元東北大学総長、元岩手県立大学学長)
【内容】 日本を代表する科学者の一人・西澤氏から、科学を切り口に、これからの東北はどうあるべきかを聞く。
人間はどこから来たか、どこへ行くのか、というのが、ゴーギャンの作品の一つにある。
科学はどこから来たのか、そしてどこへ行くのか、ということを考えた人はいるのだろうか。明治期に国立大が出来たとき、英国流の教育でやろうと考えるに至るまで、そしてその後も、ドイツ流がいい、ゲッチンゲン大学がいい、コペンハーゲン流がよい、パリ流がいい、と選択が続いた。いろいろの評価が行なわれただけでなく、日本の学者が議論し合ってどこの大学がいい研究をしているかを把握しようとした。日本ではどの大学がいいかということも絶えず議論があった。東北に大学を作ろうと言うとき、何を研究する大学にしようかとか、誰にやらせるかなど大議論の末、何と愛知県御出身の本多光太郎先生にやらせようということになったのは東大におられた二戸御出身の田中舘愛橘教授だった。いつも大学教授は最高の研究方向をとるように考えられていた。今、こんなことは考えないのは何故だろう。いつも藤田尚明先生を思い出す。
西 澤 潤 一