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サイエンスデイ2017

開催趣旨

 近年、我が国の科学技術研究および産業競争力の強化を実現する「科学技術創造立国」の基盤を揺るがす深刻な問題として、子どもたちの「理科離れ」が叫ばれています。「理科離れ」は単に「個人的に理科が嫌い」という問題ではなく、理科を学ぶ過程で本来養われるはずの「知的好奇心」や「論理的思考力」等の低下を意味しています。その結果として、文理問わず高等教育を理解できない学生が増大し、大学教育の質の維持が著しく困難に陥っているというかたちで問題は顕在化しており、もはや「理科離れ」問題は、国民全体による知の問題、すなわち社会的リスクであると捉えられています。

 これらの社会的背景に、社会の細分化・複雑化に伴い、個々は専門家に任せ、表面だけを利用するブラックボックス化が進んだことがあります。その結果、わたしたちは効率性と引き換えに、本来そこにあるはずの自己と対象との関係性を実感することが困難な状況に陥っています。しかしながら本来、自己と対象との関係性の集積が、すなわち社会です。この自己と対象との関係性が見えない危機こそが、個人・地域社会・国レベルでの問題の本質的な原因とnatural science では捉え、そこから解決策を見出していきます。

 自己と対象との関係性を実感しやすい範囲として、natural science は社会の中でも特に“地域”に着目します。自分が社会に与えている影響と自分が社会から受けている影響を実感できることで、人は自らの社会的存在意義を自覚し、主体的に活動することができます。このようなひとり一人の内発的モチベーションによる主体的なアクティビティーが、地域をつくり、そして社会全体をつくるドライビングフォースとなります。つまり“地域”こそが、社会をつくる基盤であると同時に、社会全体をつくる原動力として、大きな可能性を秘めているのです。

 そもそも「科学」の本質は観察からはじまります。対象に直接触れ、自分の目で見て、自己と対象との関係性を五感で感じることなしに、知的好奇心・論理的思考力が養われることはありません。「科学」と言うと「科学は専門家だけが知っていればいい」と自己と科学との関係性を認識しようとしない風潮や、または成果ばかりが注目されがちですが、そこに至るまでのプロセスにこそ、知的好奇心や論理的思考力をはじめとする、科学的なものの見方・考え方、すなわち自己と対象との関係性を構築する姿勢が隠されています。

 natural scienceでは、知的好奇心がもたらす心豊かな社会の創造にむけて、「科学」を切り口に、自己と対象との関係性の可視化・再構築の場として機能することを「科学で地域づくり」と位置づけ、日々の科学教育プログラムの開発・実施のほか、大学・研究機関や企業、行政・教育機関等と連携し、2007年から毎年、体験型科学イベント『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』を開催しています。『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』は、「“科学”って、そもそもなんだろう?」をテーマに、製品や成果等の“結果”だけでなく、科学や技術の“プロセス”を五感で感じられる場づくりを通じて、子どもから大人まで、各人各様の感じ方から自己と対象との関係性を可視化・再構築する場として機能することを目指すものです。

 そもそも人間は生まれながらにして知ることを欲する存在です。そして生まれた創造物が共有されることは喜びです。この認識に立つ時、科学は人の本性に根ざすものとなり万人のものとなるでしょう。こうした共感の輪を生み出す循環こそが、人間の本来持つ内発的モチベーションがさらに発揮され、次、その次に登場する科学や技術が継続的に生み出され、わたしたちの心豊かな社会が達成されていく土壌となるはずです。

 知的好奇心がもたらす心豊かな社会の創造に資することを願い、今年も『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』を開催いたします。皆さまのご理解・ご協力・ご参加を、心よりお待ち申し上げております。

特定非営利活動法人 natural science


企画概要

?科学のプロセスを五感で感じる ・ 科学で地域が見える?

五色のサイエンスの文字は、「五感で感じること」と「科学の多面性」を表しています。また黒箱は、「ブラックボックスを開けること」と「多様な主体が一堂に集う場」を表しています。

 社会の成熟化に伴い、科学や技術はブラックボックス化し、わたしたちは便利さと引き換えに、科学や技術の“プロセス”を五感で感じる機会を失ってきました。しかしながら、科学や技術のもたらす“結果”のみを一方的に享受するだけの姿勢では、科学離れや科学リテラシー不足などの社会的リスクを回避することはできません。

 一方で「仙台・宮城」は、「科学」という切り口で見ると、大学・研究機関、民間企業や行政・教育機関等が密集し、研究者や技術者等が日々、研究・開発等の活動を行う、わたしたち市民の生活と科学・技術が隣り合わせで存在する、古くから「学都」と呼ばれる地域です。

 この地域の特性を活かし、「科学って、そもそもなんだろう?」をテーマに、大人も子どもも、普段科学に触れている人も触れていない人も、科学や技術の背景にある“人”や“プロセス”を自らの五感で感じられる場として、『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』を毎年開催します。

 『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』は、「科学」を切り口に地域を再発見し、関係性再構築の場として機能することで、知的好奇心がもたらす心豊かな社会の創造に資することを目指します。

ステップと期待する効果

ステップ① 科学の"プロセス"を体験

 各出展団体の現場の"人"が「おもしろい」と思う"プロセス"を形にした体験型プログラムを通じて、普段なかなか実感できない"プロセス"を体感することで、子どもから大人まで各人各様の感じ方から自然な形で興味・関心が喚起される。

ステップ② 研究者や技術者等の現場の"人"との対話

 喚起された興味・関心は各人 各様であり、それぞれの人が「知りたい」と思うところから、研究者や技術者等の現場の“人” との対話を通じて、各自が興味・関心を深めることができる。

ステップ③ 年間を通じた科学イベントへの参加

 本企画の"見本市"的な特徴を活かし、「学都仙台・宮城サイエンスコミュニティ」会員登録により、各出展団体が開催する一般むけ科学イベント(一般公開や市民むけ講座など)情報を市民へ直接的・継続的に配信できるシステムをつくることで、年間を通じて市民が科学に触れられる機会を増やす。

ステップ④ 生活の中で関連事項と遭遇

 本企画は地域資源で構成されているため、本企画終了後も、市民が普段の生活の中で関連事項と遭遇する機会は多い。これまで何気なく利用していた製品や成果等の"結果"を見ても、本企画をきっかけに"プロセス"があることを想像でき、興味・関心が継続し、身近に感じられる効果が期待される。

ステップ⑤ 毎年恒例イベントとして参加

 毎年開催により認知度は高まりつつあるが、今後も地道に連携機関を増やし、地域の毎年恒例イベントとして定着化を図ることで、科学・技術に興味・関心のある人から、普段は科学イベントにあまり参加しない人まで、幅広い層が科学・技術を楽しむことができる場を地域に創出していく。

ステップ⑥ お互いに応援し合うコミュニティへ

 各主体の取組みについて、各主体や市民がお互いに応援し合ったり、表彰し合えるしくみ(サイエンスデイAWARD等)をつくることで、相互理解を深めながら誰もが主体的に科学に参加できる持続可能な『学都「仙台・宮城」サイエンスコミュニティ』の構築を目指していく。

今年の新しいポイント

■「学都仙台・宮城サイエンスマップ」に科学イベント情報掲載(約230,000部配布)
 『学都「仙台・宮城」サイエンスマップ』(県内の全公立小・中学校、出展高校等を通じ、 全児童・生徒分約23万部、6月下旬~配布予定)に科学イベント情報を掲載できます。

■「学都仙台・宮城サイエンスマップ~光編~」を当日ガイドブック付録として掲載
 地域の研究・開発内容を、光の性質と関連させて、電磁波の波長ごとに紹介します。

■科学イベント情報告知システムを利用できます(コミュニティ会員:約3,500人)
 学都「仙台・宮城」サイエンスコミュニティ市民会員(約3,500人:2015年3月現在)に科学イベント情報を発信できるWEBシステムを利用できます(無料)。

開催概要

名  称
①学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ 2017
②サイエンスデイAWARD2017表彰式・交流パーティー
日  時
①2017年7月16日(日) 9:00~16:00
②2017年7月21日(金)予定
会  場
①【メイン】東北大学川内北キャンパス 講義棟 (仙台市青葉区川内41)
 【サテライト】東北大学カタールサイエンスキャンパスホール
 【サテライト】東北大学理学部自然史標本館(総合学術博物館)
 【サテライト】たまきさんサロン(東北大学大学院環境科学研究科棟1階)
②調整中

会場となる東北大学内に、駐車場はございません。
路上駐車場及び周辺施設への駐車は、固くお断りいたします。
ご来場の際には、公共交通機関をご利用ください。

アクセス
仙台駅からのアクセス
主  催
特定非営利活動法人 natural science (2007年6月設立)
共  催
東北大学、国立研究開発法人産業技術総合研究所 東北センター、東北大学多元物質科学研究所、仙台市教育委員会、仙台高等専門学校、東北工業大学、公益社団法人応用物理学会東北支部、一般社団法人日本物理学会東北支部、一般社団法人電子情報通信学会東北支部、公益社団法人日本金属学会東北支部、東北大学カタールサイエンスキャンパス、特定非営利活動法人物理オリンピック日本委員会
協  賛
株式会社ユーメディア、一般財団法人みやぎ産業科学振興基金
後  援
文部科学省、宮城県、仙台市、宮城県教育委員会、国立研究開発法人科学技術振興機構(サイエンスアゴラ連携企画)、東北経済産業局、 一般社団法人東北経済連合会、公益財団法人東北活性化研究センター、国立研究開発法人理化学研究所、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構、仙台管区気象台、学都仙台コンソーシアム、 東北学院大学、宮城大学、東北生活文化大学、一般社団法人みやぎ工業会、宮城県中小企業団体中央会、公益財団法人みやぎ産業振興機構、一般社団法人宮城県発明協会、仙台市PTA 協議会、仙台商工会議所、仙台経済同友会、一般社団法人電気学会東北支部、一般社団法人情報処理学会東北支部、一般社団法人映像情報メディア学会東北支部 、公益社団法人石油学会東北支部、一般社団法人日本光学会、公益社団法人日本技術士会東北支部、 公益社団法人日本分光学会東北支部、公益社団法人日本天文学会、公益社団法人日本水産学会東北支部、一般社団法人日本エネルギー学会東北支部、一般社団法人照明学会東北支部、公益社団法人土木学会東北支部、一般社団法人日本建築学会東北支部、公益社団法人日本生物工学会、一般社団法人日本機械学会東北支部、公益社団法人日本化学会東北支部、公益社団法人日本建築家協会東北支部、公益社団法人高分子学会東北支部、公益社団法人 計測自動制御学会東北支部、公益社団法人 空気調和・衛生工学会東北支部、日刊工業新聞社東北・北海道総局、産経新聞社東北総局、読売新聞東北総局、毎日新聞仙台支局、朝日新聞仙台総局、河北新報社、東北放送、仙台放送、TBC東日本放送、NHK仙台放送局、ミヤギテレビ、エフエム仙台
入 場 料
無料
来場対象
こどもからおとなまでどなたでも
来場見込
約10,000人(2016年実績:9,612人)
出展費用
無料(ただし出展に関わるその他の費用はご負担下さい)
出展募集
講座プログラム型:約40プログラム、体験ブース型:約60ブース
お問合せ
特定非営利活動法人 natural science 事務局 大草芳江
〒980-0023 仙台市青葉区北目町4-7 HSGビル7階 Five Bridge 内
Tel.022-721-2035
URL http://www.natural-science.or.jp/
お問合せフォームはこちら
備  考
本イベントは学都「仙台・宮城」サイエンスコミュニティ(JST科学技術コミュニケーション推進事業「ネットワーク形成地域型」平成25年度~平成27年度採択事業、提案期間:宮城県、運営機関:特定非営利活動法人 natural science)の土壌づくりの一環として開催されています。

応援メッセージ

掲載順序は到着順です

宮城県知事 村井 嘉浩 さん

 『学都「仙台・宮城」サイエンスデイ2017』を開催されますこと,心よりお祝い申し上げます。
 私たちの生活は,科学技術の進歩により日々便利になっています。しかし,私たちは,身の回りのモノや現象を当たり前に存在するものとして,その仕組みを意識せずに利用してしまいがちです。それら普段意識されないプロセスを体感しようというテーマで始まった『学都「仙台・宮城」サイエンスデイ』は,県内の大学・研究機関,関連企業の皆様の御協力の下,子どもから大人までが,それらのプロセスを楽しみながら五感で体験できるなど,科学技術を身近に感じられる絶好の機会として定着してきました。引き続き,多くの方々の科学や技術への理解を大いに深める場となることを期待しております。
 本県は,震災からの復興に向け,県民一丸となって取り組んでいるところですが,このイベントに多くの企業様や県民の皆様が参加され,宮城,東北を元気にするイベントになることを心から期待します。

仙台市長 奥山 恵美子 さん

 今回11回目を迎える『学都「仙台・宮城」サイエンスデイ2017』が開催されることを心よりお喜び申し上げます。
 普段,当たり前のように感じている自然現象や科学技術について,その背景にあるしくみや原理を体験しながら学ぶことができるこのイベントが,すっかり定着してきましたことを大変うれしく思います。
 大学・研究機関,関連企業の方々からご協力をいただいて開催されるこのイベントに子どもから大人まで多くの市民の皆さんが参加され,学ぶ楽しさを五感で体感し,一層,科学に関心をもっていただければと思います。
 多様な教育,研究機関等が集まる学都仙台ならではの取り組みであるこのイベントをきっかけに,科学に興味をもつ方が増え,今後の学都仙台を担う人材が育っていくことを期待しております。

東北大学 情報科学研究科 教授・東北大学 副学長 青木孝文さん

 実は、私は子供のころから現在に至るまで、サイエンス・フィクション(SF)、特に、ハードSFが好きです。ハードSFというのは、科学の知識をテーマの中心にしたSFです。遠い未来のテクノロジーは、私たちにとって、そもそも「ブラックボックス」ですね。そのブラックボックスの中身を想像してみるということが好きでした。
 最近のガンダムにも、「軌道エレベーター」など、まだ人類が実現できていないアイディアが出てきます。そういうのを見るにつけ、子供のころにA.C.クラークの「楽園の泉」などを読んでいた私としては、「そんなの知ってるもんね」、と思ったりするわけです。大人になってからは、「軌道エレベーターみたいな巨大構造物を作るには、材料科学のブレークスルーが必要だな」とか、「いやいやその前に経済的な課題の方が大きいな」などと、ちょっと夢がなくなったりしながらも、想像するわけです。  さて、大学では、コンピューターで人間の視覚の機能を実現する研究に取り組んでいいます。研究活動では、SFを楽しんだときに培った「想像力」が、実はたいへん役に立っています。ぜひ、大人も子供も一緒になって、想像力を働かせながら、サイエンスデイをエンジョイしてください!!

国立仙台高専 校長・東北大学名誉教授 福村 裕史 さん

 今からおよそ二百年前、英国のファラデーは、磁石と電気エネルギーを使って電線が回転運動を起こすモーターの原型を作りました。当時は電子も発見されていなかったので、なぜ動くかをきちんと説明することはできませんでしたが、その現象を応用して発電機が考案されたり、実用レベルのモーターが開発されたりしました。原理が良くわからなくても実用化が進む例は、他にも沢山あります。これが技術の力だと考えています。一方、サイエンスの原動力は好奇心です。科学と技術は違ったベクトルを持っていますが、相互に支えあって現代社会に貢献しています。私たちが使っている色々な装置の動く仕組みを知りたいという気持ちもサイエンスと言えるでしょう。学都仙台で恒例となったこのサイエンスデイが、未来を創る若者の夢を羽ばたかせ、限りない好奇心をかきたてる絶好の機会となることを願っています。

公益社団法人応用物理学会東北支部長 佐藤俊一 さん

 科学の源は知的好奇心であり、人が知りたいという根源的な欲求に駆られ見つけ出した知識を集大成したものが現代科学の礎となっていると思います。ひと昔前の科学は裕福な人々の個人的な貢献に支えられていた側面があったようですが、現在では人類の進歩や幸福の実現に欠かせない身近な存在であるだけでなく、その運命までも左右するような大きな影響力を持つようになっています。それゆえ科学者には社会への倫理観や自然に対する謙虚さがこれまで以上に強く求められています。今こそ、私たちひとりひとりが必ず持っている純な知的好奇心を正しくかつ大きく育て、未来の地球のために役立てなければなりません。
 応用物理学会は科学に携わる社会的組織であり、科学に関する情報の発信と科学に親しむ機会の提供を、事業の柱のひとつとして活動しています。サイエンスデイでは、科学の面白さを知り、知的好奇心を満たすことの充実感を、十分に体験できるものと期待しています。

スリーエム仙台市科学館 館長 石井 鉄雄 さん

 いろいろな「科学」が、私たちのまわりにあふれています。スマホや自動車などばかりではなく、アルミ缶にだってペットボトルにだって科学はいっぱいつまっています。そう考えると、科学ってとっても身近なんだと思いませんか?でも、何だか難しそう・・・。楽しいことがありそうで入ってみたい建物なんだけど、入り口がどこだかわからない、科学ってそんなイメージなのかもしれません。
 『学都「仙台・宮城」サイエンスデイ』は、科学に関わる多くの人たちが一堂に集まって、わかりやすく研究の中身を教えてくれます。また、将来の科学者を目指す中学・高校や高専の生徒さんも、楽しい科学への道案内をつとめています。
 サイエンスデイは、科学や技術を実際に見て、触れて、ためしてみること、そしてそれを通して科学という大きな建物の入り口をのぞいてみることのできる、すてきな出会いの場です。私たちスリーエム仙台市科学館は、『学都「仙台・宮城」サイエンスデイ』を心から応援しています。

東北大学 理事(教育・学生支援・教育国際交流担当) 花輪 公雄 さん

 第11回「『仙台・宮城』サイエンスデイ2017」が開催されます.皆さんはワクワクして待っておられたのではないでしょうか.今回も大学の研究室,高校や中学校の科学クラブ,国や県などの公的研究機関,NPO組織,そして個人参加の方も含め,多くの方々が体験ブースを設け,あるいは講座を開いています.扱われるテーマも最先端のサイエンスであったり,身近なサイエンスであったりと,様々です.ぜひ,多くのブースに参加したり,講座を体験したりして下さい.物の有りようが分かること,物の動きの仕組や理屈が分かることは,私たちとって大きな喜びです.周りが明るくなったような気もします.このようなことを通じて,皆さんが「分からないことを明らかにしていくこと」にチャレンジする心を持ってくださったなら,サイエンスデイ2017のイベントは大成功です.

東北大学 多元物質科学研究所 所長 村松 淳司さん

 科学の祭典、サイエンスディに、ようこそ!身の回りには科学がたくさん!スマートフォンって、中はどうなっているんだろう。どうやって、他の人と話をしたり、メールを書いたり、ラインでつながったりしているんだろう。疑問、質問に、答えてくれるのが、サイエンスディです。ぜひ、多くのところを回って、体験して、?マークをたくさん作って、いっぱい、質問してみてください。もっともっと、科学が好きになり、楽しいことが、いっぱいになるでしょう。

一般社団法人電子情報通信学会 東北支部 支部長 曽根 秀昭 さん

  『学都「仙台・宮城」サイエンスデイ 2017』 の開催,誠におめでとうございます.このイベントが10年以上の実績を重ねて仙台・宮城の地にすっかり定着し,夏の風物詩になったこと大変すばらしいことと思います.「科学」は一見難しいものに感じるかもしれませんが,我々の身の回りのあらゆるところで役に立っています.例えば皆さんがお使いの携帯電話を例にしてみても,アンテナ・電磁波,半導体,光通信など様々な技術の上に成り立っています.そんな技術の中には,ここ仙台・宮城で生まれた研究成果も数多くあります.是非そのような技術に一つでも多く触れて頂ければと思います.
 電子情報通信学会は 1917 年に創立され,ちょうど今年に100 周年を迎えます.本会は電子情報通信および関連する分野の国際学会として,人材の育成に貢献することを目指しています.サイエンスデイで来場された皆さんが科学に触れて,新しい発見につながることを心より期待しています.

東北大学・日本物理学会東北支部 支部長・日本分光学会東北支部 支部長 吉澤 雅幸 さん

 『学都「仙台・宮城」サイエンスデイ2017』の開催おめでとうございます。
 今年も応援する立場として参加することができ、大変光栄に思っています。昨年は久しぶりに「サイエンスデイ」を訪れることできました。以前より出展数が増えただけでなく、内容も格段に進歩しており、うれしい驚きでした。どれもが出展者の工夫が感じられる興味深いものでしたが、すべてを見ることはできないのが残念でした。今年は、昨年見ることができなかったものや新しい出展などを見てみたいと思っており、今から楽しみにしています。

東北大学 副学長(研究力強化・機構改革担当) 金井 浩 さん

 こんなに科学が発達しても,人間は光合成のできる木の葉を作ることはできません。似たものは出来ても本物とは程遠いです。必要な元素を組み合わせ単細胞生物のゾウリムシを作ることは,想像すら出来ません。20世紀の科学の発展によって確かに豊かな生活ができるようになりましたが,身の回りには,まだ解明されていないことの方が遥かに多いのです。不思議に思う「知的好奇心」を大切にし,自然や社会を相手に不思議を解明する学問が「科学(サイエンス)」です。そこでの発見をもとに,さらに人や社会を豊かにする発明などの学問を「工学(エンジニアリング)」と言います。このサイエンスディのテーマの「心豊かな」というのは,周囲や自然に関心をもち,受け身でなく積極的な気持ちで生きることだと思います。出品される多くは,こうした心豊かな方々の成果です。是非参加される皆さんの知的好奇心もさらに豊かになることを願っています。

東北大学 工学研究科長 滝澤 博胤 さん

 新しいものを産みだすことを「創造」といいます。「創造」によって人々の暮らしは豊かになり、世の中は変革し、やがて新しい文化・文明の誕生へと繋がっていきます。「創造」の原点は「想像」にあると思います。日常の中のほんの小さな発見であっても、「なぜだろう?どうしてだろう?」と考える中で、ひらめきが生まれ、時には大きな発明へと結びつくのでしょう。観察から想像への道筋が科学の本質であって、皆さん一人一人の心の中にある好奇心、探究心は科学の源泉そのものです。自分自身の興味を掘り下げるとともに、周りの人との「科学的な雑談」を通じ、大いに想像して欲しいと願います。この「サイエンスデイ」が皆さんの心の中にある好奇心、探究心を触発し、未来を創造する源流となる発見・発明を生み出すことを期待します。

東北大学 理学研究科長 寺田 眞浩 さん

 自然は謎に満ちています。その謎を解き明かすのがサイエンスです。謎解きは難しいですが、その一端を解き明かした時の瞬間-「わかった!」-は、心奮える感動を覚えます。「面白い」や「知りたい」といった純粋な好奇心・探求心に端を発しているサイエンスは、「知を求める」人間の本質から生じていると言えます。日常のほんの小さな疑問「なんでだろう」がきっかけとなって、「自然の理(ことわり)」を明らかにする流れを生み出し、やがては「知の創造」へと体系化されていくのです。皆さんが「なんでだろう」と思うことこそがサイエンスの原点であり、想像力をたくましくして謎解きにチャレンジする第一歩になります。そのサイエンスが導く先は「知の創造」を通じて「知を求める」人の心を豊かにすることにあります。この「サイエンスデイ」に参加することで、皆さんがもつ好奇心と探究心が触発され、身の回りに起こっている不思議を感じとり興味を持つことで、未来の「知の創造」へとつながることを期待しています。

東北大学 文学研究科長 森本 浩一 さん

 18世紀の哲学者カントは、人間が経験に基づいて語ることのできる事柄の限界を見極めることの重要性を説きました。その後の自然科学の成功は、この「限界をわきまえる」ことが基盤になっています。例えば、神や死後の魂が存在するかどうかといった問いは、宗教的には重要でも、サイエンスの問題ではありえません。観察や実験に基づいて数学の言葉で仮説を立てるだけ、という節度ある姿勢が、確実と信じることのできる知識を増大させてきたわけです。とはいえ、私にとってより印象的なのは、そういう節度を保ちつつも、例えば物理学や脳科学が、そもそもこの世界(宇宙)を作り上げている源は何かとか、心とは何かといった根本的な問いに挑み続けていることです。そこには、自己や世界が現にここに存在するという事実そのものの不思議さに取り憑かれてしまう人間の本性がかいま見えます。そうした点で、人間性の探究をテーマとする人文学(文学部の学問)と自然科学は、根っこのところでは同じ精神を共有していると思います。そこで今年のサイエンスデイには、はじめて文学部からも出展させていただくことになりました。ご期待ください。

東北大学 医工学研究科長 厨川 常元 さん

 「充分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない。」これは「2001年宇宙の旅」などを書いた有名なSF作家アーサー・C・クラークの言葉とされています。科学技術は魔法ではありません。同様に自然界の現象も魔法ではありません。自然現象の不思議さに驚き感動する気持ちは大切ですが、それで終わっては魔法に対する態度と変わりがありません。サイエンス・デイは、驚きや感動を入口とし、その現象の不思議さの仕組みを解明する道に人を誘う取組みであると思います。社会の諸問題を解決するにはこの道を歩み、魔法ではなく、仕組みの分かった技術を、適切な方法で用いるしかありません。医工学研究科は、病気を治したり、身体の回復を促進したり、あるいは介護の負担を軽くしたりするために、困っている人たちのいる現場のニーズを集め、社会に役立つアイディアにし、それを数学・物理・化学の力で実現可能な技術として具現化することに取組んでいます。サイエンス・デイの会場にはこの探求活動を推進するエンジンとなる好奇心が溢れていると感じます。

国立研究開発法人 産業技術総合研究所東北センター所長 松田 宏雄さん

 今年も学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ開催を迎え、心からお喜び申し上げます。当初から共催メンバーとして参加させていただいている産総研東北センター職員一同も、11回目の今年は、さらに新しく楽しく活気にあふれたイベントになるであろうことを期待し、参加できることを楽しみにしております。
 産業技術総合研究所は、科学技術研究の成果によって産業振興を図り、日本の生活環境を向上させる使命を担っておりますが、科学の恩恵は我が国ばかりでなく世界の平和と発展に寄与するものと信じて疑いません。皆さんが科学に興味を持ってさまざまな意見を発信する力を養うことが、世界の平和と安心な社会の基盤となります。そのようなきっかけを与えるサイエンス・デイの取り組みを中心になって推進してこられた方々に感謝申し上げるとともに、ますます発展されることを心から祈って応援して参ります。

一般社団法人 東北経済連合会 会長 海輪 誠 さん

 『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ2017』の開催、おめでとうございます。東経連では、巨大な電子顕微鏡と言われる東北放射光施設や、宇宙誕生の謎に探る素粒子物理実験施設「国際リニアコライダー」(以下「ILC」)等、世界最先端の研究開発プロジェクトの実現に取り組んでいます。
 東北経済連合会(東経連)昨年続いて、サイエンス・デイにILCのブースを出展します。お子様にもILCに親しんで頂けるように、紙芝居や、カルタ、クイズ大会等を準備してお待ちしています。
 ILCは、欧米と日本が中心となって進める国際共同科学プロジェクトとして検討されています。ILCが実現すれば、世界中から「優れた人材」が集まり、東北が「世界の知の拠点」となり、未来を担う子どもたちへの教育や人間形成にも役立つことも期待されています。
 ぜひブースにお立ち寄り頂き、プロジェクトの意義をご理解頂きたく思います。「サイエンス・デイ」が盛会に開催され、子どもたちの科学技術への興味関心を高める機会となることを大いに期待しています。

東北大学情報科学研究科長 徳山 豪 さん

 数学や理科などの自然科学は『勉強のための勉強』をするのは大変ですし、なかなか身についていきません。その反面、若いうちに科学の魅力に触れて好奇心を持てば、科学ほど楽しく勉強できるものはありません。私の場合は、幼年時にシートン動物記とファーブル昆虫記を読んだことが、科学への興味の第一歩でした。そのあとは科学図書や学習参考書を親におねだりして、むさぼるように読んだものです。今の専門分野は動物学ではないのですが、自然の不思議を様々な工夫で解明していくことへの興味と感動は忘れずに今に至っております。私のころは本しかなかったのですが、百聞は一見に如かずといいます。サイエンスデイで科学の不思議を実際に目の当たりにし、専門の研究者にわかりやすく説明してもらえるのは、まことにうらやましく、素晴らしい機会であります。科学立国を標榜する日本の未来のためにも、またご来場の皆さまご自身の将来のためにも、ぜひ科学の楽しさと感動をご体験いただければと思っております。

東北工業大学 学長 今野 弘 さん

 『学都「仙台・宮城」サイエンスデイ2017』の開催、誠におめでとうございます。
 科学技術の目的は「ゆたかな暮らしの創出」にあります。現実に、サイエンスやテクノロジーは今の私たちの便利な暮らしを支えています。しかし、物質的なゆたかさが増す一方で、乗り越えなければならない沢山の課題に直面していることも事実です。それらの多くの課題に「科学の目」でしっかりと向き合い、それを乗り越えていくことは、まさに私たち現代人に課せられた使命と言えるでしょう。
 心ゆたかで幸せな社会と暮らしの実現のために、サイエンスは、そしてテクノロジーはどんなことができるのか。日々の暮らしの中にさまざまな疑問を持ち、解答を求めていろいろと工夫を重ねることは、科学に対する興味を深め、視野を広げることに大いに役立ちます。サイエンスデイのすばらしさは、子供や大人を問わず、そのような「生活の中にある科学」を考えるきっかけを作ってくれるところにあると言っていいでしょう。
 今年で11回目を迎えるサイエンスデイが、これまで以上に有意義で楽しい催しになりますように、心から応援します。

宮城大学 理事長・学長 川上 伸昭 さん

 今年4月に宮城大学の学長に就任しましたが,今年が11回目の開催と聞き,この活動の継続と発展の軌跡に心から賛辞を送りたいと思いました。私が,学都「仙台・宮城」サイエンスデイの活動を知ったのは,科学技術振興機構(JST)に在籍していた東日本大震災の前後のことです。JSTはお台場を舞台にサイエンスアゴラを開催していましたが,東京だけではなくそれぞれの地域に同様の活動が拡散していくことを求めていましたが,その中でこの活動に出会いました。今,社会には科学技術があふれています。さらにこれからの社会ではますます科学技術の影響が大きくなっていきます。一人ひとりにとって科学技術は必ずしもプラスになることばかりではありません。すべての市民が科学技術をよく理解して,うまく使っていくことが大切です。サイエンスデイが「科学を体験する」というものにとどまらず,科学を理解し,プラスにできるものとなるよう,ますますの深化に期待します。

公益社団法人日本金属学会東北支部長 鈴木 茂さん

 人間が持っている知的好奇心により様々な法則などが見出され、科学や技術が進歩してきました。"Wissenschaft"というドイツ語があり、それには"science(科学)"だけでなく、"learning(学習)"、"knowledge(知識)"などの意味も含まれています。日本の受験塾などでは法則を覚え応用する考えるパターンが多く見受けられますが、人間には自然現象や身の回りのモノなどから何かを知る(Wissen)ことで法則などを見出す能力を身に付けることも重要です。サイエンス・デイは自然現象や身近なモノを観察し考えるのに良い機会であり、各展示では知的好奇心が刺激されるだけでなく創意工夫も感じ取ることができるでしょう。
 日本金属学会などの学会では、科学技術の健全な発展や平和利用のために、研究倫理が重要視されています。サイエンス・デイという日ごろ接していない学びの場において、皆さんが健全な知的好奇心に駆られ、何かを感じ発見をされることを期待しております。

東北生活文化大学学長 山田 宗慶 さん

 『学都「仙台・宮城」サイエンスディ2017』の開催おめでとうございます。サイエンスは生活と文化を支える大きな柱の一つです。身の回りのことから宇宙のはてまで、あらゆるものごとの真理を明らかにして、それをもとに人類に幸福な生活と文化をもたらしてくれる重要なものです。サイエンスディはサイエンスの面白さや素晴らしさ、そして夢を与えてくれるだけでなく、"サイエンスする"ことはどういうことかを体験させてくれます。沢山の人がサイエンスディに参加してサイエンスを実感して生活と文化を一層豊かなものにしていただければ幸いです。

東北大学総長特別補佐・大学院医学系研究科教授 大隅 典子 さん

リケジョの活躍がアポロを月に導いた
 過日、ベルリン出張の折、帰りの飛行機の中で「Hidden Figures」というタイトルの映画を観た。オスカー賞の候補とされ、日本でもこの9月に公開予定。舞台は1960年代はじめのアメリカ、米国とソビエト連邦共和国(当時)が宇宙計画でしのぎを削っている頃。NASAで働く数学者や工学者の、しかも黒人の女性3人がヒロイン。原題には、人種でも性別でも厳しい差別を受けながら、自らの才能を活かして月への有人飛行というアポロ計画に大きく貢献した彼女たちの思いが込められている。邦題は結局、「ドリーム 私たちのアポロ計画」から「ドリーム」になったと聞くが、原題の趣に欠けるのは残念。それから半世紀後、女性はいろいろな分野で活躍しているが、我が国では科学技術分野への進出が少ない。「アインシュタインよりディアナ・アグロン」なんて刷り込みは時代錯誤。「みんなちがって、みんないい」(金子みすゞ『わたしと小鳥とすずと』より)

仙台市天文台 台長 土佐 誠 さん

 『学都「仙台・宮城」サイエンスデイ2017』の開催おめでとうございます。今年で11年目を迎えるということですが、毎年、「夏が来ればサイエンスデイ」、七夕やペルセウス座流星群とともにサイエンスファンの年中行事になりました。そして、「サイエンスの面白さはそのプロセスにあり」それを「五感で楽しむ」というコンセプトに引き付けられます。サイエンスデイには子供から大人まで、様々な年代の人々が参加されますが、この11年の間に、サイエンスデイでサイエンスの面白さを発見した人々が学校や大学でサイエンスを学んだり、社会で科学者・技術者として活躍したり、あるいは生活の中でサイエンスを楽しむ、そんな人々が増えていると思います。サイエンスデイではそんな人々との出会いがあるのでは、と楽しみにしています。当日は、日が暮れると、東の空の七夕の星とともに、南西の空に木星、南東の空に土星がひときわ明るく輝いています。巨大惑星が2つ、サイエンスデイの成功を祝っているように見えるはずです。

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